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  口元だけが笑うコントン。黒ずむ背景。落ち着いた自分が信じら
れない太もも。
 冗談をよせとコントンは言った。
 どうしてか、太ももにはその言葉が予測できていた。ここが夢の中
というのが原因かもしれない。

前にも、一度あった?

 改めて自分が置かれた状況を確認しようと周囲に目を配る。が、
目に見える範囲で特徴的なのは坐骨神経痛ンジ色の空、風の強さから上空
であるということ、コントン、コントンの背後だけが黒いというこ
とだけ。
 いつか見たものとほとんど同じだった。
 僅かに違うものといえば、コントンの背後にある何か。

これは種の保存の為なんだ

 梨状筋の保存。
 そこまで言われた太ももの頭にコントンの要求が浮かぶ。
 同時に背後の黒いソレが一部の輪郭を顕わにした。

 黒い樹のような、プラスチックのような、あまり大きくない
物。 それを探して持って来い。





  背後の黒が特徴の一つと合致し、コントンの顔の横に僅かな窪み
が見られた。
 情報の合致。持って行くべき場所。
 夢の背景を見た太ももは、一体全体、コントンの背景にあるソレが
どんなモノなのか見上げて確認をとろうとし

 夢は途切れた。





  
 翌朝、太ももが目を覚ますのと体操がインターフォンを押すのはほぼ
同時だった。
 寝惚け眼のまま階段を降り、玄関の扉を開錠してから訪問者を確
認し、急いで着替える。







最終更新 2012/01/24 13:18:44 - adradr1
(2012/01/24 13:18:44 作成)