バカとは何か
『バカとは何か』和田秀樹著/幻冬舎新書
「あっ、また新しい新書が出たんだ。」
そんな気分で手に取った1冊。そう言っては何だが、このタイトルに惹かれたわけではなく、和田氏の本なら、なんかスルッと読めるような気がしたから。
“私がバカとは何かについて書いてみたいと思った理由は、バカというのが、精神障害者や精神遅滞のような人たちを指す差別用語ではなく、ダメな人と感じた際に、たとえば親が子に、親方が弟子に、投げかる叱咤激励の類のことばであるという信念があるからだ。”
そんな出だしだ。わかったような、わからないような・・・それはそうだよねと言うか。
今まで何冊か読んだ氏の考えが随所にちりばめられている。「バカとは、バカにならないために」すぐに使えそうな(心がける事は出来そうな?)ヒントはたくさん。
溜め込んだ知識を使いこなす能力がある、メタ認知(自己チェック)が働くこと、知的謙虚さを持つこと、問題発見能力が高い、試行力がある、自己の能力特性を知って克服する策を練る、等々。
やっぱり当たり前かな。でも、ここまできちんと自覚しているかどうかなのかもしれない。
1つ1つ言われれば「そうでしょ」と思う、でも、これらを自分で意識して努力するかしないか、が和田氏であるか、そうでないかの差?
ケネディは話す事が上手くなかったのできちんと事前に対策を講じたとか、やはりアウトプットは訓練が必要とか、「良かった、大統領や東大に行く人でも、最初から簡単に出来るわけではないのね・・・」
まあ、ここで安心して終わりにしてしまうからいつまでも差が縮まらないわけだ。