ext3のhtree
ext3はディレクトリにハッシュを持たす事で、ディレクトリ内の検索効率を高めています。ハッシュはディレクトリのルートブロック(inode内のブロック位置が0)に収められています。このブロックはstruct dx_rootのフォーマットをしいています。
ext3で実装されているのが、ハッシュツリー(htree)と言うもので、要はハッシュ値を昇順に配置したものです。この実装はハッシュ値がらブロック位置を検索するdx_probe関数で読み取れます。entriesはルートブロックのハッシュテーブル群を収めて先頭アドレスで、hashはext3fs_dirhash関数で、dentryからhinfo->hash_versionのハッシュ形式に従ってハッシュした値です。
ハッシュツリーは、上部の二重ループ内の以下の処理になります。
struct dx_root { struct fake_dirent dot; char dot_name[4]; struct fake_dirent dotdot; char dotdot_name[4]; struct dx_root_info __le32 reserved_zero; u8 hash_version; u8 info_length; /* 8 */ u8 indirect_levels; u8 unused_flags; } info; struct dx_entry { __le32 hash; __le32 block; } entries[0]; }; struct fake_dirent { __le32 inode; __le16 rec_len; u8 name_len; u8 file_type; };struct fake_dirent dot/struct fake_dirent dotdotには./..が、struct dx_root_infoにはハッシュ情報が、そしてstruct dx_entryに、個々のdentryの対するブロック位置のハッシュテーブルが設定されます。ディレクトリエントリーそのものは、それ以外のブロック下に配置されることになります。dir_entryはext2と同じです。従ってstruct fake_dirent dotdotのrec_lenをブロックの終端にすることで、ext2からみたらこのブロックは、./..保持するディレクトリエントリーとして、処理する事ができるわけです。(たぶん)
ext3で実装されているのが、ハッシュツリー(htree)と言うもので、要はハッシュ値を昇順に配置したものです。この実装はハッシュ値がらブロック位置を検索するdx_probe関数で読み取れます。entriesはルートブロックのハッシュテーブル群を収めて先頭アドレスで、hashはext3fs_dirhash関数で、dentryからhinfo->hash_versionのハッシュ形式に従ってハッシュした値です。
static struct dx_frame * dx_probe(struct dentry *dentry, struct inode *dir, struct dx_hash_info *hinfo, struct dx_frame *frame_in, int *err) { : : hinfo->hash_version = root->info.hash_version; hinfo->seed = EXT3_SB(dir->i_sb)->s_hash_seed; if (dentry) ext3fs_dirhash(dentry->d_name.name, dentry->d_name.len, hinfo); hash = hinfo->hash; } entries = (struct dx_entry *) (((char *)&root->info) + root->info.info_length); while (1) { count = dx_get_count(entries); p = entries + 1; q = entries + count - 1; while (p <= q) { m = p + (q - p)/2; dxtrace(printk(".")); if (dx_get_hash(m) > hash) q = m - 1; else p = m + 1; } : at = p - 1; dxtrace(printk(" %x->%u\n", at == entries? 0: dx_get_hash(at), dx_get_block(at))); frame->bh = bh; frame->entries = entries; frame->at = at; if (!indirect--) return frame; if (!(bh = ext3_bread (NULL,dir, dx_get_block(at), 0, err))) goto fail2; : } :}
ハッシュツリーは、上部の二重ループ内の以下の処理になります。
while (p <= q) { m = p + (q - p)/2; dxtrace(printk(".")); if (dx_get_hash(m) > hash) q = m - 1; else p = m + 1; }になります。目的とするハッシュ値に対して、ハッシュテーブルの範囲の半分のインデックス(m = p + (q - p)/2)のハッシュ値と、その大小をチェック(if (dx_get_hash(m) > hash)します。もし、ターゲットのハッシュ値の方が小さければ、今度はハッシュテーブルの先頭から、そのの半分までの範囲で同じ処理をしていきます。反対に大きければ、先頭を半分の位置にして、そこからテーブルエンドまでの範囲で同じ処理をしていき、その範囲を半分づつにしながら、最終的な位置を求めているようです。