Linux Kernel(2.6)の実装に関するメモ書き

Swap - ページイン


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1. ページイン処理の概要

ページアウトされたページはプロセスのアドレス空間からアンマップされているので、プロセスがページアウトされたアドレス空間にアクセスすると、ページフォルトが発生する。

ページフォルトのハンドラはユーザプロセスがページアウト済みのページにアクセスした場合に、do_swap_page()でページイン処理を開始する。

なお、ページフォルトの発生したアドレス空間のページがページアウトされているかどうかはPTEの内容で判断できる。ページアウトしてページをアンマップする際、ページアウト先の情報をPTEの空きフィールドに書き込むので、PTEにこの情報が格納されているかでページアウトされているかどうかを判断できる。

2. 処理の概要

2.1 do_swap_page()

do_swap_page()はまずページフォルトが発生する要因となった仮想アドレス空間に対応するPTEからページアウト先の位置情報を取得する。この情報には、ページアウト先のスワップ領域種別とスワップ領域内のページオフセットが含まれる(「Swap - ページアウト」参照)。この情報により、ページインすべきデータがディスクのどこに格納されているかがわかる。

ページインすべきページがわかったら、そのページがすでにSwapCacheに格納されていないかを確認する。SwapCacheにすでにある場合はページインは不要なのでページのマップ処理に進む。SwapCacheにない場合は、swapin_readahead()でページのReadを開始する。

Readが完了すると、PTEを設定してプロセスのアドレス空間にページをマップしプロセスからアクセスできるようにする。

そして、swap_free()でスワップ空間内のこのページの使用中カウンタをデクリメントする。

do_swap_page()の処理概要
// PTEがHighMemoryにある場合は、カーネル空間からUnmap
// CONFIG_HIGHPTEが無効なら関係ない
if (!pte_unmap_same(mm, pmd, page_table, orig_pte))
    goto out;

// PTEからページアウト先の情報を取得
entry = pte_to_swp_entry(orig_pte);

again:

// ページインするページがSwapCacheにあるかチェック
page = lookup_swap_cache(entry);
if (!page) {
    // Read I/O開始 - 先読みも行う
    swapin_readahead(entry, address, vma);
    page = read_swap_cache_async(entry, vma, address);
    :
}
:

// Lockを取得
// 上でRead I/Oを開始した場合は、I/O完了までここでBlockする
lock_page(page);

// マップ処理
// PTEを設定してプロセスからアクセスできるようにする
pte = mk_pte(page, vma->vm_page_prot);
if (write_access && can_share_swap_page(page)) {
    pte = maybe_mkwrite(pte_mkdirty(pte), vma);
    write_access = 0;
}
set_pte_at(mm, address, page_table, pte);

// ページをRmapに登録
page_add_anon_rmap(page, vma, address);

// スワップ空間内のページの使用中カウンタをデクリメント
swap_free(entry);
:
if (write_access) {
    if (do_wp_page(mm, vma, address,
                   page_table, pmd, ptl, pte) == VM_FAULT_OOM)
        ret = VM_FAULT_OOM;
    goto out;
}


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最終更新 2007/04/17 17:41:43 - kztomita
(2007/04/17 15:09:08 作成)
添付ファイル
pagein.png - kztomita
swapin_readahead.png - kztomita


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