20年後の渋谷
昨日仕事が終ってから、友人に会うため久しぶりに渋谷に行った。
ここ2年くらいは年に1回くらい行く機会があったが、友人の職場が近くなったこともあり、もう少し頻度が高くなった。
有楽町線を永田町で乗り換えて、わずか30分弱の距離なのだが・・・渋谷は気分的に遠い。
そうは言っても20代の時は、職場が代官山にあり、井の頭線沿線に住んでいたこともあって毎日渋谷を通っていたんだっけ。
「どこ行く?」
「私、ちょっと気に入っている和食の店があるのよ。」と友人。
西武を背にパルコに向かう坂を登る。
「あれっ?この道ってこんなに広かったっけ?拡張したのかな〜」
と、つぶやく私に
「違うわよ。人の流れが変わったのよ。今はセンター街や109辺りがすごい混雑してるから。」
ああ、確かに。
それにしても、昔はパルコってギャルソンやワイズを着たファッショナブルな人達が沢山いて、なかなか踏み入れるのに勇気が要ったんだよね。今は1階はリーバイスか・・・
案内された店は、ゆったりとした空間で、とても落ち着いた洒落た店。
店の人達は、何度か訪れているらしい友人に、口々に、でも静かに「こんにちわ」と挨拶し、接客も控えめですこぶる居心地が良い。
久しぶりにおしゃべりも、食べる方もずいぶんと進む。3時間以上も長居。
支払を済ませ、店を出る時、振り返ると店の若い料理を担当している女性が、深々と頭を下げていた。
「本当に渋谷か。」
登ってきた道を駅の方に下る。人も少なくてゆったり。
20年前、西武の前を通る際、前を歩いていた女の子から、「押さないでください!」と振り返りざまにキッと睨まれた事を思い出した。
だって、私だって後ろの人から押されているんだから「私がアンタを押している」わけじゃない。と、その時の私は反論を口の中でモゴモゴさせただけだった。
今だったら、「アタシだって後ろから押されてんの!見て、わかんない?」とか言っちゃうかな?いや、今もムスッとして終わりかな?
いずれにしても人の流れの変わった渋谷に、月日の流れを感じた次第。